写真は現在工事進行中の住宅の床の間の床板(とこいた)を写したものです。これはクリ材の表面をノミではつったもので、小さな波を打った、月のクレーターにも似た表情をしています。現場でこれをなでながらずっと眺めていたら、そういえばゴルフボールもこんな表面をしていたことを思い出しました。その形の意味と製造方法が気になって調べてみたところ、ゴルフボールの表面のへこみは「デインプル」と呼ばれ、空気抵抗を減らし弾道をコントロールするためにあり、これの全くないボールはあるものの半分も飛ばないそうです。製造方法はまだ調べきれていないですが、型を作ってそこへ流し込むのでしょうか。
ゴルフボールのような機能的な意味はありませんが、職人さんが時間をかけてつくったその床板は和室の空気を引き締めたものにしてくれるはずです。(大庭)