法改正の講習会

本日、法改正についての講習会が晴海のトリトンスクエアで行われ参加してきました。内容は耐震偽造事件を防止し、法令遵守を徹底することにより、建築物の安全性に対する国民の信頼を回復するという趣旨で6月20日施行された建築基準法・建築士法の改正の講習会です。

東京建築士会主催の講習会で今回4回目ですが第一生命のコンサートホールは満席で恐らく1000人近くは参加していました。概要はかじっていましたが、設計者にとってはため息の出る内容でした。要は建築確認・検査を厳格化し、違反を行った建築士への罰則を強化すると言った内容です。確認図書を審査機関でチェックするのに費やす日数が21日だったのが最大で70日、構造も一定の規模を超えるものは費用が一気に何十万増えることになります。しかも、提出書類に不備があるようであれば取り下げ、出し直しにまた同じ金額がまた掛かるとのこと。国交省としては図面不備による出し直しは設計者の責任であり、再申請費用は建築主にはさすがに請求出来ないだろうから自己負担となり、そういったいい加減な設計者は淘汰されていくということのようです。今まで申請図書の修正、加筆はは通常行われていたのでかなりシビアになり、ただでさえ建物の引渡しまでの日程調整に四苦八苦している状況の中で日にちが取られてしまうので、他の参加者も仕方がないけど大変なことになったなぁという感じでした。確かに建築士法上、耐震偽造の罪を犯した姉歯元建築士の罰則が罰金50万というのはあまりにも軽すぎるので改正には納得がいきますし、建築確認・検査を厳格化するのも良い方向に向かっていると思いますが、それに伴う日数や費用等の建築主や設計者への負担が大きすぎるように感じました。(萩原)

f:id:yuiarch:20070704220144j:imageこんなに分厚い解説書です。