もうすぐ師走

忘年会、振り返えさせられるシーズンです。

昨日忘年会で親しい設計者との会話のなかで、彼が印象に残っている話として

“仕事は縦に積み上げるようにするもんだ”といわれた時のことを話してくれました。

ドキッとしました。

自分は果たしてどの程度縦に積み上げる仕事をしてきたんだろうか。確かに武道をしていたときの先生に、昨日の自分に勝て、ということを教わり精神はそれに努め、数も多くやってはきました。でも縦に積み上げてきたかと自分に問えば、“?”です。

注文住宅の設計では一人として同じような条件の方はいません。常に価値観も常識も違い、当然こうすべきというようなことは稀です。いつもその方に教わり要望に沿いつつ自分の経験と意向を反映させようと心がけます。結果として異なった住宅になってしまいます。縦に積むのではなくつい横に並べた仕事になりがちなのです。

少し落ち込み考えさせられました。しかし思い直すことにしました。

富士山の裾野は広い。だから高い山ができる。これまで横に並べてきたところにこれから縦に積み上げて行けばいいのだ。これまで横に並べてきた分高く積み上げることが出来る。そうかこれからなのだ。(藤原)