大学を卒業してから、10数年建築に関わる仕事をしてきたのですが、恥ずかしいことに最近読んだ本で初めて知ったことがあります。木造の現場に行くと必ず大工さんが持っているものに「さしがね」というL型の定規があり、普通の定規のように目盛が表と裏の両方についています。この目盛は表目と裏目とで寸法が違っていて、(表目の目盛):(裏目の目盛)=1:√2の比になっているとのこと。この√2は丸太材から角材をとる為、角材の対角線の長さが簡単に出せるようにこのような目盛となっているようです。このさしがねを使って現場で大工さんが木材などに墨出しの線を引いているのはいつも見ているのですが、実際には規矩術というとても奥の深い技術があるようで、さしがね1本で色々な墨出しが出来るとのことです。ちょっとMYさしがねが欲しくなりました。