都筑の家は、子世帯と親世帯の2世帯住宅です。
敷地は、南東と北西に隣家がありますが、南西側隣地が近所にあるお寺の庭園になっていて視界が開けています。法規上の条件が厳しく、自治体で決まっている建ぺい率・容積率から、総2階建てでも延べ床面積が51坪までしか建てられない。また一種高度の制限で、北側が大きく削られるという条件の敷地でした。
私たちの提案は、「敷地の道路側に駐車スペースを設け、南西側に隣地のお庭を借景とし居間を設け、建物は長方形のシンプルな平面。子世帯と親世帯は、1階と2階で分けて、それぞれにキッチン・洗面室・浴室といった水まわりを設置する。それぞれの生活が適度に感じられるように、玄関は共有。2階には、トンネル状の抜けを設け、居間の開放感を階段・廊下・北側の子供室まで繋ぐ。トンネル状の空間の両脇はプライバシーが確保出来るように壁で囲み、北側には水まわり、南側には寝室を配置する。」というものでした。
外観はシンプルなモノトーン+軒天の小幅板で構成。
建物の正面は、白い漆喰壁。側面は屋根と同じガルバリウム鋼板たてハゼ葺き。シンメトリックな外見と切妻屋根でシンプルな形ながら、無機質な漆喰の白さと板金の濃いグレーに、有機質な軒天の小幅板をあわせた印象的なファサードになっています。
南西側の隣地の庭園に向かっては、特に2階はほとんど全面開口部。
開放的なベランダ部分とは対照的に小幅板を横に張って目線をカットした部分は、2階用のデッキ。