安曇野の家の和室は遊び心が満載です。
床の間の奥にはわざとインパクトのある柄を使いました。
実は、床の間の奥は襖になっていて開けることが出来ます。襖にしたので、建て主さんと相談してあえてこの柄を選択しました。
襖を開けたときは書院として使うことができ、脚は床板(机)の下のスペースに入れられます。掘り炬燵のようなイメージです。
また、この書院は手前にも襖があり、手前の襖をを引き出すことで隠せるようになっています。この襖は壁のように見せたかったので、壁に似た色の襖紙大判1枚貼りにしました。
襖を何枚も様々な位置で引き込む構造はかなり複雑になりました。また、引込んだ襖が隣の押入れに干渉するため、押入れの機能を落とさずにするにはどのようにしたら良いかなどかなり考えました。襖自体に引き手を設けてしまうとそこに建具があることがまる分かりになってしまうため、建具の移動と意匠の両立にも気を使いました。そして、大工さんや建具屋さん、経師やさんにもかなりがんばってもらいました。
最近あまり見なくなった舞良戸(まいらど)を建て主さんの希望で入れてみたりと、面白さも満載です。